審議会等情報
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  • 令和5年12月13日開催 静脈産業の脱炭素型循環システム構築に係る小委員会

    環境省の「静脈産業の脱炭素型循環システム構築に係る小委員会」の第5回会合が12月13日に開催された。前回提示した「論点整理」に関して委員からの意見を踏まえて修文・加筆した「システム構築に向けた具体的施策のあり方について(案)」としてまとめたものを再び審議の俎上に上げた。委員からは大筋賛同の了解が得られ、部分的な文言調整を行うことを酒井座長に一任し、パブリックコメント(パブコメ)にかけることになった。パブコメの結果を受け来年1〜2月に小委を開催、同時期に循環社会部会へ意見具申を行う。小委は事実上終了した。

    具体的施策のあり方(案)

    事務局が前回の会合で示した「論点整理」を、各委員からの意見を踏まえて修正・加筆して作成した「脱炭素型資源循環システム構築に向けた具体的施策のあり方について(案)」を議論の俎上に載せた。修正前と修正後という形で丁寧に説明する。
    「施策のあり方(案)」は大きく次の4つのカテゴリーで構成されている。1.我が国の資源循環を取り巻く状況と課題認識。2.基本的考え方と今後の方向性。3.主な施策。4.今後の課題。このうち「肝」となる「脱炭素型資源循環システム」は、3.の主な施策に示され、①動静脈連携の構築(類型Ⅰ)をはじめ4つの類型が記されている。一通り説明が終了したところで委員に質問や意見が求められた。

    全清連三井委員、リチウム電池製品で要望

    全清連の三井委員はリチウムイオン電池を含む製品について、市町村の中間処理施設やプラスチックのリサイクラーにとって大きな問題となっているとし、「製造者がその責任において集めて処理するのが望ましい」と述べ、その場合「広域認定や再生利用認定を使うことで資源循環に貢献することは大いに結構と思う。ただこうした特例制度を受けていても十分活用されていない事例がある。特例認定受けるにはしっかりそれを強調してもらいたい」と要望。
    また経団連の岡村委員は「静脈産業全体の底上げは評価する」「経済合理性の確保は重要だが、意義のある取組みを適切に支援するためには間口を広げて受け入れやすくすることも必要かと思う」と述べた。

    認定制度にフォローや更新も

    これに対して環境省は、認定制度について「実績あるかどうかフォローしていくことも必要と思う。また更新制度もアイデアとしてあるかと思う」とし、また間口を広げてほしいという要望については「適正処理を確保して考えていきたい」とした。
    「具体的施策のあり方案」は修正を酒井委員長に一任することで委員は賛同し、パブリックコメントにかけることになった。

    4つの類型の具体化、委員に意見求める

    ついで事務局から委員に意見が求められた。4つの類型について議論したが、さらに具体化が必要ということで、具体的に講じるべき措置についての問いかけだ。4つの類型とは前にも書いたが、類型①:動静脈連携の構築。類型②:官民の連携処理システムの確立。類型③:静脈産業のCN(カーボンニュートラル)化。類型④:CNに対応する資源循環技術の高度化の4つ。
    いくつかの意見が出されたが、早稲田大学教授の大塚委員のコメントは「大規模な改革になると思うが、長期的な戦略も立ててもらいたい。規制とか支援を総合的に検討してもらい、メリハリつけてやること。持続可能か考えながら検討していただけたらありがたい」と述べ、「システム構築」が大きな改革になると示唆する。
    大塚委員のコメントを待つまでもなく、『静脈産業の脱炭素型資源循環システム』は今後、動静脈・自治体・地域・生活者などあらゆる関係者を巻き込んで大きな流れになっていくことは想像に難くない。廃棄物処理業者はこれから様々なステークホルダーと関わりを持っていくことになるし、むしろ今後の事業を考えたら関係を築いていかざるを得ない。

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  • 令和5年12月11日開催 中央環境審議会循環型社会部会 第51回

    中央環境審議会循環型社会部会は12月11日に開催した会合で、「第五次循環基本計画の策定」に向けての審議を開始した。去る10月17日に「循環基本計画の策定のための具体的な指針」を環境大臣へ意見具申が行われ、これを踏まえて環境大臣から中央環境審議会へ次期基本計画の諮問がなされ、さらに循環社会部会へと付議された。部会は令和6年1〜3月まで次期基本計画について審議を行い同時期に原案を取りまとめる予定

    世界的に循環経済の動きが加速

    部会では冒頭、環境再生・資源循環局の角倉次長があいさつ。「11月に環境大臣から新たな循環基本計画について諮問いただいている」と述べた次長は、続けて「本日は次期基本計画の第1章部分についてご議論いただきたい。私どもとしましては現代の時代の要請にふさわしい、野心的なもので取りまとめを進めていきたいと考えている」と語った。今回の会合では次期循環基本計画(案)の第1章部分のみ審議した。

    「循環経済への移行による社会課題と環境問題の同時解決」では、「循環経済への移行は資源消費を最小化し廃棄物の発生抑制や環境負荷の低減等を実現する有効な手段であり、循環型社会を形成する上での強力なドライビングフォースである」と記し、循環経済への移行の必要性を説く。また、海外ではEUが「2015 年 12 月にサーキュラーエコノミー・パッケージを公表し、その中で循環経済の概念を打ち出したことを端緒として、循環経済への移行に向けた取組が本格化し始めている」とEUや米国など世界的に循環経済の動きが加速していることを記している。

    地域の循環資源活用で域経済活性化

    地域創生と地域の社会問題解決(1.2)のところでは、「人口減少・少子高齢化」は、「わが国が直面する重要な社会課題のひとつ」とし、「都市との賃金格差がある中で、地域の経済社会の担い手の不足、人口減による消費の減少等により地域の経済活動が低下し、一方で社会保障費や老朽化した社会資本の維持管理・更新に要するコストが増大」「縮小していく地域が増えていくことが見込まれる」と厳しい現実を指摘。

    こうした中で、「地域の循環資源や再生可能資源の特性を活かして高い付加価値を創出し、地域経済の活性化を促進する取組も各地で生まれてきている」「地域循環の環を広域化させるなど各地域・各資源に応じた最適な規模で循環させることが重要」としている。

    こうした中で、「地域の循環資源や再生可能資源の特性を活かして高い付加価値を創出し、地域経済の活性化を促進する取組も各地で生まれてきている」「地域循環の環を広域化させるなど各地域・各資源に応じた最適な規模で循環させることが重要」としている。

    循環経済が重視。拡大生産者責任が核に

    資料について委員からは「これまでのやり方を踏まえて、今回の第五次循環基本計画を、循環経済の実現計画にするんだということを明確に宣言してもいいんじゃないかなという気がしました」(崎田委員・環境カウンセラー)。また大塚委員(早稲田大学教授)は「循環経済をとくに重視しなくてはいけなくなっているひとつの大きなポイントは、EUをはじめ世界の流れがあるわけですが、これまでは環境について考えてきたが、経済の中で回っていくというのが違ってきたと思う。製品に再生材を一定程度使うというのは拡大生産者責任が核にある。拡大生産者責任はもう終わったという人もいるようだが、そんなことはない。このあたりはしっかり書き込んでほしい」などとする意見も出された。

    第五次循環型社会形成推進基本計画(案)の第1章の目次

    1.我が国の現状・課題と、解決に向けた道筋
    1.2.地方創生と地域の社会課題の解決
    1.3.資源確保による我が国の産業基盤の強化
    1.4.循環経済への移行による地球規模の環境負荷低減への貢献
    1.5 循環型社会を取り巻く現状

    1.6. 循環経済先進国としての国家戦略.

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  • 令和5年8月31日開催 中央環境審議会循環型社会部会 第49回

    第五次循環基本計画策定に向けて議論を進めている環境省循環社会部会は、8月2日に続き同月31日も会合を持った。関係者からのヒアリングを行ったのち、前回事務局が提示し修正した「次期循環基本計画策定のための具体的な指針(案)」にさらに検討を加えた。なお、業界関係者からのヒアリングは今回で終了となった。今後のスケジュールは、11月頃から指針案を踏まえて次期基本計画の審議を行う。そして年明けの令和6年2~3月に次期計画原案を取りまとめ、パブコメを実施。それをもとに審議を行い6月の閣議決定を目指す。

    4事業者からヒアリング

    予定では、関係者からのヒアリングは今回が最後となる。この日は、消費者庁、各種電子機器類を処理しレアメタルなど金属類を取り出し再資源化につなげている三菱マテリアル、廃PETボトルのBtoBを進める協栄産業、ファッション関係からはジャパンサステナブルファションアライアンス(JSFA)――の4者がヒアリングを行い、事業の状況や課題などについて述べた。 三菱マテリアルはE-Scrap(廃電子機器類)の回収について半分は国内で実施し、残りの半分は全世界から輸入していると状況を説明。E-Scrapについては違法行為も見受けられ、日本から海外に流され、マレーシアの森の中で燃やして金属をインゴットにして中国に行っているということも。こうしたことからE-waste、蓄電池等の違法輸出・処理の取締まりの強化などを要望した。

    循環経済への移行期でコストアップの負担は

    事務局(環境省)から前回提出し、検討されて修文した「新たな循環型社会形成推進基本計画策定のための具体的な指針(案)」が示された。6つの柱を立てており、その柱も前回の案に比べ、より具体的になっている感がする。加筆されている部分もある。 経団連の岡村委員は、経済合理性について意見を述べた。「循環経済への移行期には、システム上かなりの不具合が出てくる。コストアップが想定される。そういうものを見込みながら経済合理性を求めていくということだと思うが、これからは新しい経済合理性をどこに求めるのかという位置づけが重要になってくるのではないか」 また「今後、循環経済を実現していく上ではコストアップが伴う。経済合理性がないものについてもどうやって合理性を担保していくのか。その辺につなげていくような施策を期待している」とした。 最後に酒井座長も「経済合理性は大きなポイントのひとつ」と述べ、「それをどう実現していくかが、この案の中には入り混じっているように思える。どう対応していくか、指針の最終案に向けて事務局とも議論させていただきたいと思っている」と述べた。

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  • 令和5年8月30日開催 環境省中央環境審議会総合政策部会

    第六次環境基本計画策定に向けて審議をしている環境省の中央環境審議会総合政策部会(高村ゆかり座長)は、「中間とりまとめ(案)」について2回目の議論を8月30日に開催した。前回は事務局が示した(案)について、「危機感が足りない」「現状認識が甘い」との意見が多くの委員から出され、低評価だった。それを受け今回は多くの箇所を削除・修正した(案)を提示した。委員からは批判的意見は聞かれなかったが、「エネルギー政策」「環境と経済の統合」「食料システム」などについて書き入れを求める意見が多かった。今回の議論をもとに再度修文したものを社会に示し広く意見募集を行う。それをもとに審議を再開する。

    「エネルギー」「食料システム」など書き込む必要性

    今回提示された取りまとめ(案)は、前回の(案)の多くの部分を削り込み、項目を新たに追加したり入れ替えたり、随所に修文や加筆が行われリニューアルされたように見える。 全体の立て付けは前回と同じで、第1部?第4部で構成。最初に出てくる第1部「環境・経済・社会の状況と環境政策の方向」では、第1章環境・経済・社会の課題認識として、1.現下の危機と2030年の重要性をトップに据え、危機感を前面に押し出した形につくり変えている。なお、第1部第3章以下については空白で、今年度後半に提示するとしている。 複数の委員から「エネルギー」「食料システム」が書かれていない。書き込んでいく必要があるのではないかとの指摘があった。 武内委員(東京大学特任教授)は「これまで環境基本計画はエネルギーについてあまり触れてこなかった。環境保全だけ考えるのは現実的でなくなってきている。やはりエネルギー政策みたいなものを環境基本計画に取り入れていく視点は必要じゃないか。具体的には再生可能エネルギー。エネルギー自給率を高めていく。すると国土のあり方につながってくる。省庁間の調整が必要と思うが、この問題に踏み込んで書き込んでいくという姿勢が必要と思う」。さらに「食料システム」についても書き入れる必要があると続けた。「食料の原産地の環境の問題、輸送に伴うエネルギー、消費の問題と消費地における食べ残しのような問題。これを繋げて考える。食料システムという考え方が必要で、日本国内における食料時系列のようなものについて環境省でどうあるべきか議論できるのではないかなと」述べた。

    広く意見を募集する、部会は一旦幕

    今夏の異常気象にみられるように世界が危機に面している状況への対応など様々な意見が出されたのち高村部会長は、「委員の意見はできるだけ(基本計画案に)盛り込みたいと思っている。同時にこの場だけではなく、広く社会に計画の方向性について意見をいただくタイミングだと思っている。2回の議論を聞いて重要な概念、考え方については盛り込まれているというのはこの委員の皆様で一致していると思っています」と述べ修正して環境省HP上で広く意見を募集すると述べた。 部会の審議はここで一旦クローズとなり、募集意見が集まった後に再開することになる。

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  • 令和5年8月18日開催 地域脱炭素を推進するための地方公共団体実行計画制度等に関する検討会

    本年4月27日に初会合を開いた「地域脱炭素を推進するための地方公共団体実行計画制度等に関する検討会」は、8月18日の第5回開催で事務局から示された「取りまとめ(案)」を議論して事実上終了した。2050年CNをめざし、GX実現に向けた基本方針では、温対法を活用した地域主導の再エネ導入などが位置付けられた。検討会では地域の脱炭素施策を加速させるための議論が行われてきたが多くの課題がある。今回の「取りまとめ」(案)では制度の変更も視野に入れているようだ。

    4カ月足らずで「まとめ案」

    検討会はスタートから5回の開催、4カ月足らずで「取りまとめ(案)」が作成され、終了を迎えようとしている。かなりのスピードだ。この制度は一言でいうと温対法により地方自治体が太陽光発電や風力発電などの再エネ施設を導入することで、CO2が削減され地域活性化、地域共生圏などに裨益するので、推進して行こうということだ。温対法の施行により自治体は(再エネ施設の)促進区域の設定など計画策定が義務付けられた。しかし1年を経過するが進ちょく状況は芳しくない。そこで検討会で議論し、改めて実効性ある施策を打ち出そうとしたのだろうかとする見方もできようか。

    再エネ設定進まずが問題

    7ページからなる(案)は、(1)地域脱炭素化促進事業制度、(2)地方公共団体実行計画の策定・実施、(3)中長期的な検討課題、といった大きく3項目に分かれている。(案)に対して委員から意見や感想が出されたのは、(1)と(2)の項目についてだった。 西南学院大教授の勢一委員は、「自治体が行う再エネの促進区域の設定の進ちょく状況があまりよろしくないということが問題としてあったんだと思います」と勢一委員は全体をとらえて述べ、「都道府県の基準が出そろっていないのが市町村としても悩ましいと思うので、この辺の支援をする必要があると思っています」。そして「その他の市町村は(設定することが)努力義務となっている。取り組みたいが取組みができない市町村をどうやって支援していくのか。そういう観点は今後も外していただきたくない」と注文した。まさらに加えて「事業者提案型」の設定について、地域の合意形成との関係での懸念を示した。

    中心になる都市との広域連携必要

    丸山委員(名古屋大教授)は、「実際にやるのであったら、中心都市みたいなどこか中心になったところが広域にやるという。中心になる自治体へのインセンティブを付与するのが大事だと思う。複数になれば補助率上げるとか、考えられる」と、中心都市を軸にしての広域連携がポイントではないかと述べる。

    実行計画マニュアル変更の可能性も

    事務局は大きなポイントとなる地域の合意形成について、「我々の実行計画のマニュアル、計画策定支援のあり方も、よく考えないといけないタイミングなのかなと思っている。具体的に事業の実行をする。そのためには当然地域の合意形成が必要になる。今までの計画策定でどういう負担が多いのかとか調べながら実行につながるような計画策定、支援について考えていきたい」と変更の可能性を匂わした。 最後に大塚座長が、今回の「取りまとめ案」の文言等修正を座長に一任してほしいと委員に要請し承諾を得た。修正したものは環境省ホームページに掲載する。

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  • 令和5年8月2日開催 環境省中央環境審議会総合政策部会

    第六次環境計画に向けて検討を続けている環境省の中央環境審議会総合政策部会(高村ゆかり座長)は、8月2日の会合で「中間とりまとめ(案)」の議論に入った。部会でのヒアリングを含めたこれまでの意見などを参考に事務局が示した(案)について出席したほとんどの委員からは、「危機意識が足りない」「現状認識が甘い」といった意見が相次いだ。環境省の委員会で、「中間とりまとめ案」に対して、これほどまでの低評価を下された例は記憶にない。

    「中間取りまとめ(案)」に批判続出

    「案」は、第1部~第4部の構成となっているが、当日の部会で示したのは第1部のみ。2部~4部はまだ記載されていない。第1部第1章では主に環境面、経済、社会面について30年の振り返りについて述べている。第2章は今後の環境政策が果たすべき役割などについて記している。ペーパーの分量は1部だけでも30ページ近くあるが、これを事務局が要点を取り切るように説明し、委員に意見を求めた。 これについて石田委員(気候関係・JCPP)は、手厳しい意見を述べた。「日本の環境政策は30年間停滞してきた。資源の再生利用も環境アセスも進んでいない。失われた30年というのは経済だけではない。環境政策も失われたということを銘記してもらいたい。(まとめ案は)危機感も現状認識も全くない」。河口委員(立教大特任教授)は「今般の気候変動でわかる通り、(環境が)急速に変わってきている。成長という発想よりは、どう生き延びるかというトーンに創り上げてもらいたい」。NHKプロデューサーの堅達委員も「国連がアナウンスした地球沸騰という言葉が入っていない。非常事態であることが感じられない」など諸々述べ、「危機感を認識していない」「決意の書きぶりが弱い」と意見。「危機感が薄い」「現状認識が甘い」という指摘は他の委員からもあった。

    「環境省の役割は対応のスケールと速度

    こうした意見に高村座長は、「今後の取りまとめに向けて、大変面白いと言ったらいけないでしょうが」と少し笑い、「刺激的な議論をいただけたと思っています。参考になる意見をいただけたと思います。環境行政に期待されていると思う」と述べ、対応のスケールと速度がそれにあったものなのかというのは、環境省がしっかり役割を果たすべきであろうと思いました」とこの場をまとめた。

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  • 令和5年8月2日開催 中央環境審議会循環型社会部会 第48回

    環境省の循環型社会部会(酒井伸一部会長)は8月2日、部会を開催し、関係者からのヒアリングを行ったのち、事務局が提示した「次期循環基本計画(第五次計画)策定のための具体的な指針案」について検討した。新たに盛り込むのは「循環経済」(サーキュラーエコノミー)。欧州から立ち上がり世界的に広がりつつある循環経済の取組みについては、5年前に閣議決定された第四次循環計画ではまだ表れていなかった。第五次循環計画では循環型と循環経済への社会づくりを目指すということになりそうだ。

    循環型社会と循環経済への社会づくり目指す

    8月2日の部会では事務局から「次期循環基本計画策定のための具体的な指針(案)」が提示された。策定のための指針(案)は大きく5つの柱立てとなっているが、その中でも1.の「循環型社会形成に向けた循環経済への移行による持続可能な地域と社会づくり」が要点で、次期循環型社会計画の「理念」とも受け止められ、どのような基本計画にするかを述べている大事な部分と思われる。 そこでは、「循環型社会のドライビングフォース(推進力)ともいえる循環経済(サーキュラーエコノミー)は」からはじまり、「循環経済の取組みは我が国の経済安全保障の取組みを抜本的に強化する」「循環経済アプローチを推進することによる循環型社会の方向性を示す」「循環経済への移行を加速することは、経済・社会的側面を含めた持続可能な社会の実現に貢献するもの」と続き、さらに「循環経済アプローチを推進することにより、脱炭素社会・循環型社会・自然共生社会が同時実現した持続可能な社会の実現につながることを示す」とも述べている。 要するに環境・社会・経済といったそれぞれ大事な部分を循環型社会、循環経済という社会の中に位置付けようということだろう。

    秋に指針(案)とりまとめ

    5つの柱で構成された指針(案)について、委員から様々な意見やコメントが出された、例えば「循環経済の取組みは我が国の安全保障の強化なるということの意味が分からない」「サーキュラーエコノミーは経済的に成り立つものと成り立たないものがある。成り立たないものでもコストをかけてやる必要があると思う。その時、だれがコスト負担するのか、についても書き込んでもらいたい」等々。 指針(案)は今年秋ごろに取りまとめを行う予定で、次期計画原案の取りまとめは来年3月頃を予定している。

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  • 令和5年7月28日開催 静脈産業の脱炭素型循環システム構築に係る小委員会

    環境省は「静脈産業の脱炭素型循環システム構築に係る小委員会」を立ち上げ、7月28日に初会合を開いた。2050年CN(カーボンニュートラル)に向けた取組みがあらゆる分野で進められており、資源循環についてもCNを同時に進めていくことが重要な課題となっている。CNと資源循環を一体的に取り組む静脈産業の脱炭素型資源循環システムを構築するための具体的な施策のあり方について審議する。年内を目途に小委員会での意見を取りまとめる。 学識経験者など17名で構成される委員会には、全清連三井会長も委員として出席、意見を述べた 。

    3つの観点について議論求める

    開催に先立ち環環境再生・資源循環局の角倉次長が一言あいさつを述べたあと、事務局が、75ページに及ぶ資料を使い「脱炭素に向けた資源循環の状況」を説明。今年4月に札幌で開催されたG7気候・エネルギー・環境大臣会合で合意された内容や、そのあとの広島サミットでは重要鉱物や原材料の回収・リサイクル量を増やすことなどが打ち出されたこと。特定有害廃棄物等の輸出入に関する国際規制の動向や海洋プラ問題。廃棄物分野のGHG(温室効果ガス)排出量。資源循環政策の経済成長への貢献。資源循環で市町村と企業が協定を結ぶことで地域活性化が図られている例。資源循環や脱炭素に係る情報の活用等々――。 こうした様々な状況を説明し、それを基として最後のページに記した「議論いただきたい事項」に触れ、どのような支援が必要か、①~③の3つの観点を示して委員に意見を求めた。①今後の我が国の資源循環を考える上で、とくに考慮しておくべき状況として他にどのようなものがあるか。②静脈産業の脱炭素化の取組みとして、とくに注目すべき取組みはどのようなのがあるか。③脱炭素化と資源循環を進めるために、静脈産業はどういった情報をどのように発信することが必要か。

    適正処理が担保されての資源循環と三井会長

    多くの委員から様々な意見やコメントが出された。 情報について所委員(早大教授)は、「情報発信のスピード化が大事。産官学の連携が今以上に必要。横のネットワークで国内の静脈をより育成し、力をつけていくことが必要」とした。情報発信の大切さは静脈企業の武本委員(㈱シューファルシ)からも出されたが「静脈側は情報発信しているが、企業の方は興味がないのか届かない」といった現実を語った。 また、廃棄物処理法が厳格化すぎるための影響を指摘する委員もいた。末吉委員(エシカル協会)は、廃掃法が厳格化なために「静脈産業が循環型社会の構築、循環資源に貢献したいと思ってもパフォーマンスが発揮できない。経済的に報われないことが起きているのではないかと思う」と現行の法のあり方について言及。 全清連の三井会長は、家庭ごみ、事業系ごみ収集運搬の委託を受ける業者の全国団体であると全清連を紹介したのち、「地域に密着して活動しており、行政・市民・お客に対して存在価値を示すことのもと、地域のCN、ローカルSDGsに全清連として数年前から取り組んでいる」とし、こうした中で「プラ循環促進法を成長の機会と捉え重要事業のひとつとして取り組んでいますが市町村はまだまだ温度差があり、課題や悩みがあるのが実態。環境省におかれては現場の意見をくみ取っていただき、地に足のついた制度設計をお願いしたい」と注文。さらに「廃棄物適正処理が担保されてはじめて真の資源循環が成立することを忘れずにいただきたい」と追加した。

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  • 令和5年6月30日開催 地域脱炭素を推進するための地方公共団体実行計画制度等に関する検討会

    2030年CO2の46%削減、2050年CN(カーボンニュートラル)に向けて、環境省はあらゆる施策を推し進めており、そのひとつとして「地方公共団体の脱炭素実行計画」がある。地方公共団体が脱炭素に取組むことはCO2削減の面から非常に重要との観点から、改正温対法に伴い地方自治体が太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギー設備設置に適したエリア(再エネ促進区域)を選定して、地方創生につながる再エネの導入促進を図ろうというものだ。これは「地域循環共生圏」(ローカルSDGs)とも密接に関係してくるし、一般廃棄物の業界にも関連性がある。6月30日には表題の検討会の第3回目が行われた。今夏に検討会としての取りまとめが行われる。

    自治体の取組み、思うに進まずか

    検討会の冒頭、環境省の白石審議官が一言あいさつを述べた。審議官は「この検討会の趣旨についてもう一度おさらいしたい」とし、CO2削減に向けて地域全体で脱炭素を進めていくためには地方自治体がどういう計画制度で進めていくか、その制度の中に地域の再生可能エネルギーといったものを促進するための枠組みとしての地域制度があるが、この現状がどうなっているか再点検すると語った。しかしながら、「地域における再エネのありようをみると、地域コミュニケーションの問題などで、地域の再エネがうまく進んでいないという指摘もある」と現状を述べ、「そういう面も含めて問題意識をもういちど、地方自治体の皆さん、関係する業界のみなさん、いろんな方々に(検討会に)参加いただき、足元から見つめ直すという作業を進めています。今年の夏あたりに取りまとめをしたいと思っていますが、その検討会です」と締めくくった。

    エネルギーで人と人をつないでいく

    第3回会合では、「太陽光」「風力」「地熱」などの再エネから9件の事業者がヒアリングを受けた。その中の「たんたんエナジー」(京都府)は、エネルギーと人をつなぐパブ機能を果たすなど、様々な工夫で地域密着型のユニークな事業展開をしており、地域循環共生圏をつくっていく上でも参考になりそうだ。 「たんたんエナジー㈱」は2018年の設立という比較的新しい会社。資本金は5100万円だが、株式を一番多く持っているのは立命館ソーシャルインパクトファンドの33.3%、次いで個人(この問題に取り組む研究者など)の52.4%となっている。同社の木原氏は「研究機関が社会実装のためつくった会社という意味合いが色濃い」と語る。福知山市からも一部出資を受けており、地域新電力として連携強化を進めている。

    市民からの出資を入れている

    ここ2年ほど、市民出資型のオンサイトPPA(需要家の敷地内に発電設備を設置して電気を提供する仕組み)事業を実施しているという。福知山市の公共施設5カ所に計500kWの太陽光発電施設を設置した。また蓄電池も設置して地域防災力を高めるということもやっている。「これは単に私たちが設置しているというのではなく、市民出資を入れているというのがひとつのポイントです」(木原氏)。 「出資していただいている方にお金の面でのお返しはしていくが、それだけではなく、福知山で生み出された新たな産品をプレゼントしていくということで、エネルギーを通じて様々な人をつないでいくということをやっているのが特徴かなと思います。観光クーポンも差し上げています」

    SDGsの取組み事業者を支援

    地域の防災、地域の活性化に役立つ取組みを進めつつある。また、金融機関から融資を受け、そこで得られた収益を地域に返していくという形で再エネの利用向上を図っている。 個人の顧客に対して丹波、丹後でとれた、おいしい産品をプレゼントしている。「こういうキャンペーンをやることで地域の魅力を多くの方に知っていただいて、エネルギーを通じてこうした事業とつないでいくということをしています」 さらに福知山市と連携する形で、「個人の顧客の売り上げの一部を福知山市内でSDGsの推進に取り組んでおられる事業者さん、福知山市が認定する団体に寄付をして応援をする。今年は子育て支援をされているNPO法人に寄付をさせていただき、地域の取組みのお手伝いをしているところです」 地域に根差した再エネ導入事業は「地域循環共生圏」と相通じるところがある。

    自治体を支援する中間支援組織が必要

    自治体がどこの場所に再エネ設備を設置したらいいのかというゾーニングに関わったり、地域事業に関わっている中で感じている課題について、木原氏は次のように述べる。 「再エネは本来便益をもたらすはずなのに、(地域では)そうではないと思われている。再エネの需要度が極めて低い。もっというと、(再エネ)やめてくれたらいいのにという雰囲気が、とくに風力発電の反対運動が起こっている地域には強いなあと感じています。その中でゾーニングをする自治体の方からは板挟みになってしんどいという、生の声が聞かれます」 意見としては、自治体の支援ができ、ノウハウを蓄積して近隣に波及させるための「中間支援組織」が都道府県単位で必要と説いた。専門家の派遣だけでは不十分で、とくに参加・合意形成をデザインできる人材が不可欠とした。中間支援組織の必要性については検討会の大塚座長も賛同していた。

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  • 令和5年6月30日開催 環境省中央環境審議会政策部会

    第六次環境基本計画の策定に向け検討を開始した環境省の中央環境審議会総合政策部会(高村ゆかり部会長)は、6月30日の会合で慶應義塾大学環境情報学部の安宅和人教授からヒアリングを行った。安宅教授は東京大学卒業後、マッキンゼーを経て、ヤフーに入社。幅広い商品・事業開発に関わるなど経歴はやや異色。環境と経済に通じており、内閣府デジタル防災未来構想チーム座長を務めるなど守備範囲は広く公職も多い。「残すに値する未來」と題し、「水と空気の循環」「ほぐす土木」「景観価値の視点」等々、これまでにない切り口で環境問題について述べた。

    7割近くある森の価値は空間維持機能

    安宅氏はいくつかの事柄について語ったが、「森林と海」それと「景観の価値」に関することが案外興味深い。 氏は語る――地球上の生命体のほとんどは地上にあり、海はほとんど空っぽで、しかも海の栄養値を支えているのはほぼ陸上の植物であるというのは自明の理です。すると論理的に言っても森が非常に重要なわけです。ここは海と森をセットで考えるという視点は、森林大国日本としては当然考えるべきですが、もしそういう議論があまりされていないとしたら、これは非常に重要と思う。 で、土があるところに生命はいる。土を大切にするというのは森の話と表裏一体であって、森の価値というのは林業の議論しかされないですが、林業はぼくが調べている限り、日本中どこ行ってもアウトプットの10倍以上の金がかかっているので採算とれない。むしろ森の価値は空間維持機能にあるのに全く違う議論になっている。 日本は土地の7割近くが森なわけですから、先進国で異常なぐらい高い割合の森があるにもかかわらず、森のマネジメントが全くできていない。残念です――

    価値ある土地をつくる、景観の価値は重要

    海外の景観なども紹介しながら、――景観が美しいと人の気分も良くなるし、観光客も来る。結果経済も回る。景観には価値がある――というのが氏の持論で、当然のことなのだが、環境問題を語る上で意外とこの視点は抜け落ちている。 ――(景観が)美しくないと人にとってウザイだけの空間になってしまう。十分に美しい空間をつくらないといけないんですが、今まで環境の議論でそこまで明確になっていないと思います。景観価値の議論は大変重要だと思います。たとえばアメリカで一番美しい小さな町と言われているウッドストックは、日本の農家ならタダ同然のようなところが何億円で売ったりしています。十分価値のある土地をつくっていく、これは重要です―― 多くの委員から氏に賛同する意見、質問などが出された。

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