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令和3年12月13日開催 災害廃棄物対策推進検討会(令和3年度第1回)
環境省は12月13日、令和3年度「第1回災害廃棄物対策推進検討会」をWeb形式で開催した。会議では近年の自然災害における災害廃棄物対策として、特に本年7、8月の豪雨災害による被災状況と災害廃棄物対策について検討したほか、環境本省および地方環境事務所の取組みなどが報告された。7、8月の豪雨災害では初めて人材バンク(災害廃棄物処理支援員)から派遣が行われた。検討会では委員から人材バンクの派遣に関しての質問が多く出された。
熱海市など7、8月の豪雨被害
検討会は環境省が、「近年は豪雨による災害が多くなっている。今年の場合、全国各地で水害が発生している状態」と災害の特徴を述べつつ、本年7、8月に発生した豪雨災害とその対応について報告した。 7月の豪雨は、6月末から梅雨前線が北上し、7月1日から3日にかけて西日本から東日本に停滞。前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んだため大気の状態が非常に不安定となったため、東海地方から関東地方南部を中心に記録的な大雨となった。静岡県の複数の地点で72時間降水量の観測史上1位の値を更新するなど、記録的な大雨となった。この大雨により静岡県熱海市で土石流が発生したほか、河川の増水、低地の浸水が発生した。 8月も11日から19日にかけて前線の影響で、西日本から東日本の広範囲で大雨となり、降水量が多いところで1200ミリを超える記録的な大雨となった。
熱海市や北広島町へ人材バンクから派遣
7月豪雨による熱海市の災害の場合、土砂流の被害が大きかった。熱海市・静岡県・国交省・環境省による関係者会議を開き連携して対応。廃棄物・土砂一括撤去スキームを推進した。3カ所の仮置場に、がれき混じり土砂を搬入し、流木・がれき・土砂等に分別処理する方法をとった。本省及び地方環境事務所職員延べ54人が現地入りし、仮置場の適切な運用に向け助言を行った。熱海市からの要請があり、はじめて災害廃棄物処理支援制度(人材バンク)を活用して館山市の職員2名を派遣した。また人材バンクは豪雨被害を受けた広島県北広島町にも派遣した。
現地からは人材バンクの評価高い
委員からは人材バンクに関する質問が多かった。「初めて人材バンクからの派遣だったですが、どのように人を決めて派遣したのか。派遣した結果の検証を聞きたい」「人材バンクが機能したかどうか、その辺の評価感想を教えてほしい」など。また「被害を受けた自治体は災害廃棄物処理計画を策定していたのか」とか、「コロナ下によるボランティアは県内だけに限って行ったのかどうか」などの質問も。 これらについて環境省は「人材バンクは、熱海市は地方事務所から推薦があって、台風被害があった千葉県館山市から派遣してもらいました。広島県の場合はリストを渡してあり、その中から決まりました。人材バンクの派遣が有効だったのかという点ですが、派遣で行く方にメールなどで先に情報を伝えてあったのですが、やはり現地に行くと対応が違ってくる。熱海市では(人材バンクが来てくれて)よかったという意見をいただいている」「広島県の場合は主に災害報告書の作成に携わったのですが、支援によつて災害報告書の完成度がぐっと上がった。現地からは良かったと言われている。有効だったとのお話をいただいている」と人材バンクの評価が高いと述べた。 また「処理計画は、被災地はほぼ策定済み。ただこうしたことに慣れている自治体もあれば、初めて被災したところは処理計画通りにはいかなかったのかなというふうに感じています」 「ボランティアは基本には県内ボランティアをお願いしていたようですが、県外からも多少来ていたのかなと思う」とした。 なお、人材バンクへの登録状況は令和3年度が9月末時点で260名(都道府県69名・市町村191名)となっており、前年度より21名の増加となっている。
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令和3年12月9日開催 中央環境審議会循環型社会部会 第39回
環境省の中環審循環型社会部会は12月9日、Web形式で会議を開催した。会議の議題は、「第四次循環基本計画の第2回点検」と「循環経済工程表の策定」について。「循環経済工程表の作成」は今年10月22日に閣議決定された温対計画の改定で、循環経済への移行を加速するための工程表作成についての具体的検討が盛り込まれた。9日の部会では、環境省から検討の進め方として工程表の検討の前段階から広く国民の意見を募集する「パブリックコンサルテーション」(パブリックコメント)の実施という、初の試みが提案された。
資源循環に基づき脱炭素化推進
循環基本計画は2年に1回程度、施策の進ちょく状況の評価・点検を行うことが定められている。今回の第2回点検では、7つの柱のひとつである「ライフサイクル全体での徹底的な資源循環」を点検重点分野と設定するとともに、これと密接に関連する4つの分野、たとえば「適正処理の更なる推進と環境再生」などについても評価・点検を行う。この評価・点検結果について環境省は、温対法の記載も踏まえ、循環経済工程表として取りまとめ、ライフサイクル全般での資源循環に基づく脱炭素化の推進を図る、としてはどうかと提案、出席委員も概ね了承した。
検討の前段階で意見を募集
具体的な検討の進め方としては、工程表案の検討の段階から国民の意見を反映させるため、事前の意見募集を行うという「パブリックコンサルテーション」の実施を提案した。これは意見募集という意味ではパブリックコメント(パブコメ)と同じ意味合いだが、従来からのパブコメは審議が終わって形が決まった時点で意見募集を掛けていた。今回の提案はまだ検討前の段階の意見募集で、これまでなかった初の試み。委員からは「こうした形は時代に合っている」などほとんどが賛同。酒井部会長(京都大学名誉教授)は「これまでにない、経験していない手法なので、今後必要な検討、調整をお願いしたい」と環境省に向けた。
「循環資源」という言葉の意味は?
「点検・評価の視点」として上げられた項目については、「循環経済」という言葉そのものに2名の委員から意見が出された。「人によって循環資源という言葉からイメージしているのが違うというのも見受けられる。概念としてなのか、それとも今日のように全体のことを言うのかとか、その辺を整理した方がいい」という意見。またある委員は「循環経済という言葉は同床異夢だなあと思う。いろんな見方があると思うので、もう少し分かりやすくできないか」と求めた。
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令和3年8月24日開催 産構審・中環審合同会合 家電リサイクル制度検討委員会
経産省産構審と環境省中環審の家電リサイクル制度の点検合同会合が8月24日、リモート方式で開催された。前回会合(7月6日開催)で意見が上がった電子レンジなどの品目の追加、またエアコンの回収率向上と不法投棄対策などを議論した。なお料金問題は次回集中して行う。
家電リ法の要件満たさず品目追加は困難
家電4品目以外でも多くの家電が不法投棄されており、しかも市町村による再資源化が困難などから、有機ELテレビ、電子レンジ、マッサージチェア、オイルヒーター、冷媒ガスを使用した除湿器といった製品の「品目追加」が要望として出されていた。これについて事務局が検討を加えた結果、有機ELテレビは家電リ法の品目に取り入れるものの、他の製品は家電リ法の要件を満たしていないとして品目追加は困難と示した。 具体的には、品目追加には家電リ法の4要件(処理困難性、再商品化の必要性・経済性など4要件)に該当することが条件となっているが、追加品目として要望があった製品はこの4要件のいずれかを満たしていないというのがその理由 。
今の社会環境は当時と違う。なぜ追加できないのか
事務局の説明に対して河口委員(不二製油グループ)は異論をぶつけた。「4条件に合っていないので今回は品目追加しないと。説明聞けば納得はするが、4条件つくった時の社会環境と今の環境はちがう。レジ袋も有料化という時代になってきて(追加の製品に)プラスチックが多いからダメだとか、シュレッダーにかけるからダメだとかという理由で家電リ法に適さないということが (社会的に)通るのかと。資料の中でサーキュラエコノミー(CE)が書いてある。こういうことが必要だと書いてあるけど、CEを考えるんだったら、4品目だけではなくてもっと幅広にやるんじゃないのかって普通の人は思うんじゃないのかな」 「CEは資源のあり方とか、資源の使い方、資源の流れを変えましょう、社会を変えましょうという話ですよ。特定の品目だからという発想ではない」「資料では都合のよいところだけCEを使っているのかなと。CEと家電リ法の関係の中で、何で追加できない品目がこんなにあるのかお尋ねしたい」。
新たな回収目標率を提示、不法投棄で自治体調査
また事務局は回収率目標設定案を示した。エアコンの回収率を2019年の37.6%から2030年には53.9%に引き上げることによって、他の品目の回収率を据え置いても2030年には4品目合計で64.1%(2019年)から70.9%(2030年)に達するというものだ。さらに不法投棄では、市区町村にアンケート調査を実施し、私有地などに不法投棄されているため自治体では回収不可能な件数・台数を取りまとめた。1353市区町村から回答があり、934件、2057台が回収できずという結果だった。
不法投棄減らないし、回収率も伸びない
「ここで示されている不法投棄はごく一部。まだまだある」という意見が複数の委員から聞かれる中で、長年不法投棄の現場を見てきたという伊藤委員(家電製品協会)は次のように述べる。「不法投棄の中心になっているのは不法回収業者とヤード業者です。彼らにとって一番おいしいのはエアコンなんです。不法業者とヤード業者をきちんと取り締まれないと、あるいは把握できないと回収率向上は絵にかいた餅にしかならない」。 河野委員(ジャーナリスト)も同意見で「不法業者とヤード業者の実態調査が難しければ対策をとるのは容易ではない。なぜかというと反社会的勢力の人たちが絡んでいるケースがあるから。廃プラの問題もそうです。いつまでたっても不法投棄の問題は表面的な扱いだけで終わってしまう。簡単な問題ではないが、どういう扱いをしたらいいのか考えないといけない」と述べた。 事務局がまとめて回答した。品目追加については、「家電リサイクルのプラントは毎年300万台程度が入ってくるという前提で運営されている。今回の製品は数が少ないのでコスト的に難しいかと」。不法業者については「とりわけエアコンはどのようなルートで流れているのか実態把握ができていないのは確か。エアコン回収率が上昇しないという問題はご指摘の通り重く受け止めたい。難しい課題であることは認識している」とした 。
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令和3年8月23日開催 中環審・産構審プラスチック資源循環戦略合同会議(第10回)
本環境省中環審と経産省産構審によるプラスチック資源循環施策の第10回合同会議(Web形式)が 8月23日開催された。前回の会議(8月2日開催)では「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」の政省令の策定に向けた検討事項について協議をしたが、今回それを踏まえた形で事務局が具体的な政省令案を提示した。資料は国、自治体、消費者、事業者等々プラスチック資源循環への各関係主体の取組みが記載されているが、固まっていない部分も多い。さらに33ページにわたり「文字中心でびっしり書き込まれている資料のためポイントを抑えるのが難しい」との委員からの指摘も。事務局の環境省も委員から出された意見や質問に答える中で、各項目の要点を解することの難しさについて触れ今後、「説明の段階で工夫したい」と述べた。今回示された政省令案は委員の意見を踏まえて、委員長一任で修文されたのちパブリックコメントにかけられる。
基本方針で各関係主体の取組み事項を示す
政省令・告示案は前回の会議で示されたものと違ってページ数が多い。33ページと前回資料よりも15ページ増えている。構成は、①主務大臣による基本方針の策定、②プラスチック使用製品設計指針、③特定プラスチック使用製品の使用の合理化、④市区町村による分別収集・再使用品化、⑤製造事業者等による自主回収・再資源化、⑥排出事業者による排出の抑制(判断基準)、排出事業者による再資源化等(再資源化事業計画)となっている。 「基本方針の策定」「基本的方向性」で9ページを割いており、基本方針では「海洋プラスチック問題、気候変動問題、諸外国の廃棄物輸入規制強化等の対応を契機として、国内におけるプラスチック資源循環を促進する重要性が高まっている」とし、基本的方向性では「プラスチック資源循環に向けてすべての関係主体の参加、連携して取り組む」ものと記載。「プラ資源循環戦略」(19年5月31日策定)で掲げた「マイルストーンの達成をめざし、各関係主体の取組み状況の把握、全体の進ちょく状況を検証していく」などと示した。こうした方向性を踏まえ上記の②~⑥における各関係主体が取組むべき事項をそれぞれ記している。なお、国の役割分担・取組みとして、プラ資源循環促進のため「必要な資金の確保等の措置を講じる」としている。
「プラ製品設計指針」「特定プラ製品使用の合理化」
プラ製造事業者による「製品設計指針」では、プラ製品の安全系や機能性など用途に応じて求められる性能ならびに長寿命化や製品のライフサイクル評価等々国が指針を策定し、指針に適合した設計を主務大臣が認定する仕組み。認定された製品は国が率先して購入する。「トップランナーたる者をしっかり認定していきたいと考えている」(経産省)。 「特定プラスチック使用製品の使用の合理化」は、商品の販売などに伴い消費者に無償でしかも多量に提供される使い捨てプラ製品についての合理化 (削減や代替素材への転換)を求めるもの。指定するのはプラ製の「フォーク」「スプーン」「ナイフ」「マドラー」「ストロー」「ヘアブラシ」……等々、「ハンガー」や「衣類用のカバー」も指定対象とする。提供事業者の業種としては、「各種商品小売業」「各種食料品小売業」「飲食食品小売業」「飲食業」「宿泊業」……等々のほか、「持ち帰り・飲食サービス業」「洗濯業」などとしている。事業者に使用の合理化に関する「目標を設定してもらう。その上で合理化の取組みをしてもらう。業態に応じて有効な取り組みをしてもらいたい」(経産省)。合理化の取組みは、例えば有償で提供するとか、断った消費者にポイント還元する、肉薄化や軽量化を図るなど様々な工夫が考えられる。なお、提供する特定プラ使用製品の量が5トン/年以上の「多量提供事業者」に対しては、取り組みが不十分の場合に勧告・公表・命令をすることができると規定した。
「市区町村による分別収集・再商品化」は、手引きを作成する
この法律のポイントとなる市区町村による分別収集・再商品化は、2つのルートがある。ひとつは「容リ法ルートの活用」、もうひとつは「再商品化計画」に基づき実施するもので市区町村による選別・梱包を省略することができる。 容リ法ルートを活用して行うケースは、市区町村が従来から実施している容リ対象プラに、製品プラも加えまとめて分別収集して、選別・梱包したものを容リ法の指定法人に再商品化を委託するという方法。どういうプラ製品を分別収集すべきか、分別収集物の基準については環境省令で定めることになっているが「先行して製品プラの回収資源化を行っている自治体を参考に、現場の状況を踏まえて分別収集の手引きを作成していきたい」(環境省)としている。また、市区町村は分別収集にあたってリチウムイオン電池その他の再資源化を著しく阻害するプラ使用製品廃棄物の混入を防止する措置を講じるとしている。 もうひとつの「再商品化計画」に基づき実施する方法は、市区町村と再商品化実施者が連携して行うもので、市区町村は分別収集物をそのまま再商品化実施者に委託して再商品化してもらうため、選別・梱包・保管が省略できてコスト負担が低減されるというメリットがある。再商品化にかかる費用は容リ協会から支払われる。ただしこの場合、分別収集物の「再商品化計画」(分別収集物の種類や種類ごとの見込量、実施期間、実施方法、実施費用の総額等々)を作成して認定の申請を行うことになり、主務大臣が認定した場合に実施可能となる。
3年以内に検討の市区町村は、ほとんどが容リルートで実施
環境省が今年7月20日~8月10日に行なった全市区町村への「プラスチック分別回収に関するアンケート」調査結果によると、法施行後3年以内に容リプラのみならず製品プラの回収を検討している自治体が72市区町村となっており、内訳は容リ法ルート:43、再商品化計画:3、未定26という結果だった。アンケートを行なった時点では、政省令の中身が見えていなかったが、未定を除くと46市区町村のうち容リルートを活用する市区町村は93%を占める。再商品化計画で実施はわずか3市区町村に過ぎないという結果だった。
製造事業者による自主回収・再資源化
製造・販売事業者が提供したプラ製品が使用済みとなったものを自主回収・再資源化する仕組みとしては、事業の内容や収集運搬施設、再資源化施設等々の事項を記した自主回収・再資源化事業計画を作成して認定申請する。その申請を主務大臣が認定した場合に自主回収・資源化事業を行うことができる。認定事業者は廃棄物処理法の許可が不要となる。
排出事業者による排出抑制・再資源化
産業廃棄物として排出されるプラ製品の排出抑制・再資源化は、主務大臣が排出事業者(小規模事業者を除く)に対して、排出の抑制や再資源化に取り組むべき判断の基準を策定する。産廃プラを多く排出する事業者(多量排出事業者=年間250トン以上排出)は勧告・公表・命令の対象になる。また、多量排出者事業者には、排出抑制・再資源化に関する目標を定め、これを達成するための取組みを計画的に行うことを求めていく。再資源化については排出事業者が再資源化計画を作成し、それを主務大臣が認定した場合、認定事業者は廃棄物処理法の許可が不要となる。なお、感染性のおそれがあるものや汚れている廃プラ、あるいは周辺地域に再資源化業者が存在しないなどで再資源化ができない場合は、熱回収を実施できるものとしている。
出席委員の主な意見・質問と事務局の回答
(市区町村の分別収集・再資源化に関する意見)
・分別収集のしやすさということでは、リチウムイオン電池が使用されているという表示や 分かりやすいマークなどを施せないか。
・リチウムイオン電池だが、輸入品も増えておりリチウム電池が入っているという表示が少 ないなかで、自治体は何をどこまでやればいいのか戸惑っている。これは私論だが、リチ ウム電池は市町村の一般廃棄物処理責任の範囲を超えている。抜本的な対策の検討が必 要と思う。
・自治体アンケートによると、まだ法制度ができていないのに5年以内にプラ製品の分別 収集・再資源化を検討するという市区町村、それも容リルート活用が43もある。再商品 化計画に基づいての検討はごくわずか。再商品化計画に基づくもののほうが市区町村の 経費負担は少ないのだが、域内にリサイクル業者がいないというのが大部分なのだろう。 これから各自治体がリサイクル施設の誘致、あるいは育成するということになるには少 し時間がかかるかなと。国においても支援をお願いしたい。
・容リルート活用で実施の自治体が多い。財政措置というが結果的に容リルートを活用して 全体のコストが上昇してしまうということになれば、それはもともとそういうものを目 指していたのとは違うだろうと。それ以外のルートとなるとどういう形で実施可能なの か。この資料を見る限り理解されにくい。
・容リルートの場合は容リ協会があるが、新法で新しいルートを開拓するとき、だれが音頭 を取ってまとめていくのか。市町村に期待しているとしたらビジネスとして成り立つの は難しい。(環境省・経産省の回答)
・リチウム電池の件は、プラ循環新法で受けきれる話とそうでないところがある。分別基準 について手引きをつくっていくことを考えている。正面からとらえきれないところがあ るが、大きな問題と思っている。
・自治体アンケートだが、回答数を少ないと見るか、多いと見るか。プラの一括収集を行う 時に、自治体の負担が増えるという指摘を踏まえて地方財政措置の要求をさせて頂こう と検討を進めていて、どれだけの財政需要があるのかという観点でアンケート調査を行 なった。既にこれだけの具体的検討があるということを踏まえてしっかり財政措置の要 求をしていきたい。
・再商品化計画ルートの検討が進んでいないというご指摘あるが、新しい制度でしかも詳細 を示さない中でなかなか難しいと思う。誰も見たことがない。社会システム、費用を含め て全体を考えて(市町村とリサイクラーが実施している)選別の重複のところに手を入れ るものですので、モデル事業ということで自治体の皆さんと一緒に考えていきたい。先行 してプラ会私有資源化を行っている自治体の例を参考に現場の状況踏まえて分別収集の 手引きを作成していきたい。(製造事業者・排出事業者の自主回収・再資源化、その他に関する意見)
・製造事業者の自主回収で大臣認定を行うという中では、納品の帰り便を使うなど動脈系物 流の工夫ができるように手続きの簡素化、弾力化、迅速化に努めてくれ。
・製造事業者の自主回収が自社製品に限るとなると、店頭回収がイメージされる。ただ小売 店は様々な商品を扱っている。特定のメーカーのものだけを回収するのは難しい。他社製 品も回収するということになると、他社製品はタダ乗りになる。
・容リルートについても容リ包装プラ以外は一種のタダ乗りになっているので、それに対す る負担が市町村にかかってくる。この法律は将来、タダ乗り防止、公正な競争をどう担保 するかは重要なポイントになる。
・再生資源の製品への利用は中長期的に重要なルールになると思う。製品に再生プラをこの 程度使っているというマークを表示することで消費者にアピールするというのが有力な ツールになると思う。
・全体としての取組みの定量的な把握と公開が必要。この法律は自主的な取り組みをベース にしているので、積極的にやる企業は公開するだろうが、それだけでは全体にならない。 調査が必要になるので考えてもらいたい。(環境省・経産省の回答)
・動脈物流を活用する上で何が必要なのか。よくよく調整させていただきたい。政省令で決 めたことのみならず、細かな運用のところでもしっかり配慮していきたい。
・タダ乗りについてはしっかりコミュニケーションしたい。他社製品も回収というのは、い ま企業でもコンソーシアムとか連携しながら実施している事例が出てきている。どうや って広げていけるか。他社製品も回収して取り組んでいるところが評価され支援が集ま るということを何かやっていきたい。情報提供、普及啓発に我々の役割があると思う。
・マークの表示の件。認定製品が世の中に出ていくので、どうやってそれをわかりやすくす るかの工夫が大事と思っている。 -
令和3年8月2日開催 中環審・産構審プラスチック資源循環戦略合同会議(第9回)
本年6月11日に公布された「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」の政省令の策定に向けた検討事項について、環境省中環審と経産省産構審のプラスチック資源循環施策の第9回合同会議(Web会議)が 8月2日開催され討議した。委員からは様々な意見や要望などが出された。これを踏まえて環境省・経産省は、次回会合では政省令の(案)を示す予定としている。法施行は公布後1年以内と定められており、来年6月までには施行されることになる(続きは全清連会員のみ読むことが可能です)。
設計から処理まで各主体に関する措置
政省令・告示に向けた検討事項については「基本方針の策定」のほか、個別の措置事項として製品設計からプラスチック廃棄物の処理に関わるあらゆる主体について、主に次のような項目がある。
①プラスチック製造事業者が取り組むべき事項としては主務大臣による「プラスチック使用製品設計指針」が告示される。
②ワンウエイプラスチックのスプーンやストローなどを無料で提供している小売り・サービス事業者に対しては、過剰な使用の削減、代替素材への転換など具体的な取り組みの「判断基準を策定する」(主務省令)。
③大きなポイントである排出・回収・リサイクル、中でも市区町村の分別収集・再商品化に関してはやや複雑で、市区町村が容リルートを活用して分別収集・再商品化を行う場合と、市区町村と再商品化実施者が連携して行うケースとがある。市区町村と再商品化実施者が連携して行うケースでは適正な処理を担保することなどを考慮して「再商品化計画の認定」(省令)を定めることになる。また、製造・販売事業者が自主回収・再資源化を実施する場合は計画を作成し、主務大臣が「要件に適合する計画の認定」を行う仕組みを設ける。分別収集・再商品化は市区町村に2つの方法が
分別収集・再商品化の部分について、当日の環境省の説明(概略)はこうだ。
――市区町村による分別収集・再商品化は、容リルートを活用してもいいし、あるいは選別一体合理化(選別・梱包を省略できるという意味)というメリットを生かしてもらうといった取組みでもいい(この場合は再商品化計画の作成と認定ということになる)。
容リルート活用の場合、分別収集物の基準(環境省令で定める)に適合したものについて容リ法の指定法人に委託できるとなっている。で、容リルートを活用するということになると、容リ法に基づく分別基準との整合性が問われるし、分別収集の質の確保という点も議論になると考えている。リチウム電池など異物混入対策も(検討事項として)必要としている。
また、中間処理工程の一体化・合理化ということでは、(市区町村の)選別・梱包が省けるようにという提言が(委員会で)出されましたので、そこについて法律になっている。市区町村は再商品化事業者と連携して再商品化計画をつくる。認定要件は主務省令で定める基準などありますが、この計画を申請してもらい、基準に合致したものを主務大臣が認定した場合に、市区町村による選別・梱包を省ける。
で、この場合は、容リ法上の分別基準適合物ではないのですが、容リ法の分別基準適合物とみなすとなっていますから(法第35条)、再商品化費用は指定法人から支払われる――分別収集・再商品化に対する委員からの意見や要望
出席した委員からは様々な意見や要望が出された。なかでも分別収集・再商品化に関しては次のような意見が聞かれた。
・このままいくと容リプラにいろんなプラが分別収集されて加えられ、再商品化の質が低下するんじゃないかと。市町村の独自ルートというものも含めて工夫ができると思うので、ぜひ活用してもらいたい。
・一括収集について分別収集や再商品化計画策定に関する具体的な方法や手順が明らかになっていない。具体的内容についてガイドラインなどで早急に示してほしい。
・リチウムイオン電池について、設計指針の中で分離可能な構造にするとか盛り込めないか。
・自治体が中間処理を省略できるのは、自治体の中にそういうリサイクラーがいる場合であって、(リサイクラーが)いなければほとんどが容リルートを活用してやらざるを得ない。すると自治体に中間処理費の負担がかかってくる。支援措置をお願いしたい。
・費用負担は自治体と特定事業者になると思うが、実態と乖離がないよう慎重な検討を。
・熱回収は重要と思うので、再資源化が困難な場合は熱回収が有用であるということを政省令で明確化してもらいたい。こうした意見を含めて環境、経産両省は、まとめた形で答えたが、次回開催の会合では政省令(案)を示すとしている。法律の中身がより具体的になっていく。
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令和3年7月6日開催 産構審・中環審合同会合 家電リサイクル制度検討委員会
家電リサイクル法制度を検討する環境省中環審と経産省産構審の合同会合が7月6日開催 (リモート形式) された。前回の会合(6月11日)に続き今回も関係者からのヒアリングを実施し、それに関する質疑応答と議論という展開だ。ヒアリングを受けたのは自治体など4団体で、議論は前回会合で「宿題」となっていたリサイクル料金の支払い方法が中心だったが、委員の間で意見に相違がみられ平行線をたどった。また不法投棄問題も俎上にあげられた。国のデータに示されていない潜在的な投棄台数が多いとする問題提起だ。
自治体は前払いを要望、対象品目の拡大も
ヒアリングを受けたのは、町の電気屋と自認する「全国電機商連」、自治体は「長野県」、「亀岡市(京都府)」、そして市民団体である「元気ネット」の4団体。
全国電機商連はリサイクル料金の支払い方式について、「組合員の意見としては、前払いになると混乱するのではないか、料金の支払い方式だけで不法投棄が無くなるというものではないと思うという声が多く、現状のままでよいというのが大半」と説明。
自治体は、現行のリサイクル料金の後払い方式が不法投棄につながっているという見方だ。長野県は不法投棄対策として住民を不法投棄監視連絡員に任命するなど、いくつかの施策を取り入れているため、不法投棄台数は令和元年度で562台と減少傾向を示している。ちなみに環境省の調査によると1万人あたりの不法投棄台数は4.1台となっており、これを長野県の人口に当てはめると844台になる。県内の市町村からは、リサイクル料金の前払い制度の導入の要望が約80%を占めている。
京都府亀岡市は、同市が「京都市、大阪府、兵庫県に隣接しているためと思うが、山間部の目につかないところの不法投棄が後を絶たない。私有地での不法投棄も多く、所有者・管理者の回収が原則であるためそのまま放置されるケースがほとんどである」と述べた。亀岡市は、全国市長会の意見として、不法投棄対策への要望、それに関連してリサイクル料金の「前払い方式」の導入、「対象品目の拡大」などの要望を提出した。平行線たどる支払方法、議論まとまらず
各委員からはリサイクル料金方式について、前払い支持と後払い支持に分かれたが、議論はまとまらず平行線となった。
大手家電流通協会の高橋委員は、「店舗の駐車場に(廃家電が)投棄されている。不法投棄のリスクを冒してまでやるのは料金負担しか考えられない。(投棄すれば)無料というインセンティブがある限り不法投棄はなくならない。社会構造の変化が起きている。いまの制度がサスティナブルなのか」と製品価格にリサイクル料金を組み入れるべきと主張。
一方、電子情報技術産業協会の小原委員は前払い方式の問題点として、「購入時に(リサイクル料金が)支払われている間に、輸入業者や製造業者が倒産する場合がある」「リサイクル料金を先にもらうと、そこに法人税がかかる。運営費がかかり、社会的コストが増えるので、消費者の理解が得られない」などを上げた。
社会的コストということについてビックカメラの川村委員は、「料金制度はどちらが安いかということ。管理コストが膨大になるというが、どのくらいになるのか数字が示されていない。社会的コストを出して比較して、お互いが納得すればいい」とコスト分析して比較すべきと述べた。見えない不法投棄台数がかなりある
不法投棄に関しては、環境省が出しているデータは自治体が回収した台数であって、私有地に投げ捨てられているものは立ち入ることができないためカウントされていない。こうした「潜在な不法投棄台数はまだまだある」と桂川氏(亀岡市)は指摘する。ジャーナリストの河野委員は不要品回収業者がまだ多いとの意見が出されたことを受けて、「個人的には廃家電Gメンみたいなシステムがつくれないかなと」意見。石川委員(神戸大学名誉教授)は「見えない不法投棄が数多くあるのは問題。サンプリングでもいいから調査が必要だ」とした。
次回から個別議論を整理
最後に中環審の田崎座長(国立環境研究所)が、「前払い・後払いの議論多かったが、これは意見多数でまとまらない。前払いは収集費用も含むのか、何が問題なのかを絞って議論すべきと思う。次回から個別議論を整理していく」。
産構審の細田委員長(中部大学教授)は、「高度な資源循環を目指すには、いまのリサイクルの中身でいいのか」と別の角度から問題提起した。
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令和3年6月11日開催 産構審・中環審合同会合 家電リサイクル制度検討委員会
家電リサイクル法に基づく、家電4品目のリサイクル制度の状況や課題などを審議する経産省産構審と環境省中環審の合同会合がリモート方式で6月11日開催された。製造業界や大手家電量販店業界からのヒアリングを行った当日の会合では、リサイクル料金を製品価格に内部化するよう量販店業界から要望が出され、次回会合では改めて議論することになった。また、家電リサイクル券のデジタル化への対応、有機ELテレビの対象品目化、エアコンの回収率向上方法などへの対応も課題としてあげられた。
家製協ヒアリング、再資源化の課題等
新型の家電製品が出回ると買い替え需要が起きてそれまで使っていた家電が排出される。全国に44カ所の家電リサイクルプラントを配置する家電製品協会は、再資源化の取組みを報告する中で新旧家電により使用される材質が変化するためその対応に苦慮する面も指摘する。10年前から製造されていない「ブラウン管テレビ」は、減ったとはいえ100万台近くが排出されている(令和元年度)。これを再資源化する場合、「ガラスの部分は鉛の含有量が多いので、鉛精錬所でお金を付けて処理してもらっている」(家製協)状態で、家電4品目の中ではリサイクル率71%と最も低い。
また、「ガラスドア冷蔵庫」や「大型パネルテレビ」「有機ELテレビ」といった今までになかった新製品も発売され、人気が集まっている。これらは商品性は向上するものの、リサイクル性とは二律背反の関係にあるといえる。さらに破砕などで生じる「ミックスプラスチック」の再資源化も課題のひとつにあげた。大手家電販売業界が要望、リサイクル費用の内部化
大手家電販売業界は「家電リサイクル券の業務」や「リサイクル品の引取り業務」などについて報告。要望を提出した。リサイクル券は手書きのため、書き損じや紛失、品目誤りなどによる過不足金の集金・返金などのイレギュラー業務もあることから「リサイクル券の電子化」を求めた。
大きな課題としたのは「リサイクル費用の回収方式」について。現在は消費者が排出時にリサイクル費用を支払う方式になっているため、見えないルートへの流失や不法投棄に歯止めがかかっていない。製品価格に内部化することが最も有効と思われると指摘。費用回収方法について検討の場を設置してもらいたいとした。リサイクル料金の徴収、改めて議論
議論はリサイクル費用の徴収方法が主だったものだった。「20年間この制度を運用してきて、社会的に認知されている。不法投棄も減っているし、リサイクル率も上がっている。料金徴収の変更は混乱をきたす」と平岡委員(冷凍空調工業会)は現状維持を主張。家製協の伊藤委員も「前払いだから不法投棄がなくなるというわけではない」と反対意見。
これに対して高橋委員(大手家電流通協会)は「リサイクル費用含めた形で(メーカーは)出荷してほしい。20年間うまくいっているという意見があったが、これまできちんと議論されてこなかった。別途検討会を設置して一定の結論を出してほしい」とした。最後に細田座長は、料金の徴収方法についてはこれまでも議論してきたはずとしながらも「料金の徴収方法は関係者の共有化が必要」と述べ、事務局にリサイクル費用に関するこれまでの歩みをまとめて資料にするように指示。改めて議論するとした。
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令和3年1月28日開催 中環審・産構審プラスチック資源循環戦略合同会議第8回
「プラスチック資源循環施策」の第8回合同会議(リモート形式)が 1月28日開催された。
これまで会合のたびに修正を行ってきた「今後のプラスチック資源循環施策のあり方について(案)」が前回の合同会合(令和2年11月20日)で了承され、一部修正された後パブリックコメント(パブコメ・意見募集)にかけられた。パブコメに寄せられた意見数は313件とかなり多い。28日の合同会議ではこのパブコメの意見を踏まえつつ議論した。翌29日には合同会合で取りまとめられた「プラ資源循環のあり方」が中環審会長から小泉環境大臣に答申された。両省は、この「プラ資源循環のあり方」に記された方針の具現化に向けて、今通常国会に法案を提出すべく準備している。
パブコメに寄せられた313件の意見は貴重
最終稿となった「今後のプラスチック資源循環施策のあり方について(案)」が事務局から示された。パブコメにかけられたものだが、文言を付け足し丁寧な説明になったところが少し見える程度で本筋は変わらない。この「あり方について」をパブコメにかけたところ、313件という多数の意見が寄せられた。「全体として大きな異論はなく、その取り組みの程度についてもっと踏み込むべきではないかとか、一方で負担が大きすぎるのではないかといった、両論、幅をもった意見をもらったというのが全体感だと思う」と経産省の横手資源循環経済課長は、意見のいくつかを取り上げて説明。委員からは「これだけ多くの意見が出されるということは、この問題に対する関心を示すものと思う」「パブコメが多くて注目されていることが実感できる」「個別の施策に幅広い意見が有ることがわかった」「パブコメには期待と不安が寄せられていると思う」「パブコメの意見は重要。貴重な意見もある。これを踏まえて進めてもらいたい」「パブコメを活かしてほしい」などとする発言が相次いだ。
委員からのコメントは様々
「あり方(案)」についての委員からのコメントは、「自治体や事業者などが新しいことをやりたくなるような動機付けが必要。これは国の仕事」「法律で対応する場合、容リ法との整合性を」「手続きを簡素化して自主的な取り組み、サプライチェーンを通じた取組みを(国は)支援してほしい」「自治体が横断的に取り組めるようにしてもらいたい」「熱回収の是非があるが、2050年カーボンゼロに近づけていくということになると、従来よりは少し変わってくるのではないかと思う。中長期的に何がベストかを考えておく必要がある」。
また、コロナの影響から飲食店ではテイクアウトを実施するところが増えていることについて触れ、「コロナ禍にあってテイクアウトなどプラのニーズが高まっている状況。新しい制度では中小企業に丁寧な説明を願いたい」との意見も出された。さらに「現場で混乱、支障が起きないように十分に期間を置いてスタートしてもらいたい」「石油由来のプラから転換していく。グリーン市場をつくっていくことが大切。環境配慮設計を明確に示し、そういう商品が市場でしっかり評価される基盤づくりを国が行う。これは非常に重要と思う」といった発言も。
自治体関係者からは「一括回収ということになると中間施設が必要になる。回収量が増えてくるのでプレス機も必要。そのための(財政的)支援をお願いしたい。また、プラが減ると焼却に際しての発電による売電料金の収益も落ちる。これについても(財政面での)配慮をお願いしたい」。「仕組み(制度)の導入に当たっては、一定の期間をいただきたい。また自治体が導入を検討する際のわかりやすい目安となる要綱をなるだけ早く示してほしい」などが聞かれた。「あり方」をベースに法案提出へ
各委員からのコメントに経産省、環境省がそれぞれ答えたのち、環境省中央環境審議会の酒井伸一委員長が発言を求められた。「今回の取りまとめは、大きなシステムの中で、かつ多様な用途を念頭に置き、そして今後の時系列的な対応の難しさを抱えた問題と思っている。様々な揺らぎが起こりうると認識している。そういう揺らぎを乗り越えていく、3Rプラスリニューアブルということは変わらず念頭に置くことができるので、是非とも進めさせていただければと思っている」と述べた。また経産省産業構造審議会の細田衛士座長は「プラスチックはいろんなところに横断的に入り込み使われている。これをどうやって3Rにもっていくかは難しい。事業者、自治体、NGOとかいろんな方々のパートナーシップの形成による柔軟な取り組みが必要になる。市場経済だけではできないものを補完する機能として連携、協力というところにもっていきたい。その時には健全な動機付け、単にファイナンシャル(財政)だけでなく、制度的な面とか、政府や自治体からの奨励といった面とかいろんな形があっていい。それを全体にまとめた制度設計が本質的なことになる」と語った。
最後に、経産省の産業技術環境局の矢作審議官と、環境省環境・再生資源循環局の松澤次長がこれまでの8回にわたる会合会議に対して感謝を含めてのあいさつをした。矢作審議官は「プラスチック資源循環の推進は、我が国のサーキュラエコノミーに向けた第1歩として、関係省庁と連携してしっかり実践していきたい。成長と環境の好循環を実現していきたい」。松澤次長は「今回のとりまとめをもとに環境省、経産省と一緒にこの通常国会に法案を提出できるよう準備を進めてまいりたい。そしてまた、プラスチック資源循環戦略、これを実際に世の中に実装していくという段階を今後10年間、その先の10年間ということで取り組んでいく必要があると思います。それにあたっては、パブコメにいただいた多様な意見を踏まえていきたい」と述べた。
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