第101号 令和3年(2021年)12月27日
プラ資源循環法の 分別収集に係る懸案事項報告
=第6回理事会を14カ月ぶりに対面開催=
(一社)全国清掃事業連合会(全清連)12月16日、東京中央区のホテルモントレ銀座で令和3年度第6回理事会を開催した。対面での開催は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を図るため、WEB会議システムによるリモート会議に切り替えてから実に14カ月ぶりのことで、プラスチック資源循環法の政省令案等における分別収集での懸案事項と、環境省と実施した第3回意見交換会の概要報告などを行った。また、理事会に先立ち、環境省廃棄物適正処理推進課の筒井誠二課長ら3名を招き講演会を開催した。 午後1時半にはじまった理事会は、三井弘樹会長のあいさつ(別掲に要)、来賓の環境省廃棄物適正処理推進課の筒井誠二課長があいさつを述べた。その後、山田浩司課長補佐が「一般廃棄物の適正処理の推進について」のテーマで講演を行った。 講演後は各議案の報告・連絡・審議に入り、本部や県連、組合の活動報告のほか。①プラスチック資源循環法の4月施行に向けた政省令・告示等の策定状況、②各種要望書の提出、③議員連盟新規加盟の承認、④その他――の4議案について審議した。
三井弘樹会長あいさつ(要旨)
〝付加価値の最大化”に挑戦し、SDGs、脱炭素へ貢献
本日の第6回理事会の開催にあたって一言ごあいさつ申し上げます。リモート開催ではなく、対面形式で開催するのはなんと14カ月ぶりということで、新型コロナウイルス感染症も完全終息には至っておりませんけれども、こうしてお集りいただいたことに感謝申し上げます。皆様のお変わりない姿を拝見できて安心しました。 さて、11月から全清連のすべての会員の皆様に「超入門カーボンニュートラル」という本を配布させていただきました。高校生・大学生といった若い世代も、SDGs、カーボンニュートラルを真剣に勉強されており、私の会社のリサイクルセンターにも見学させてほしいと何人も来られています。これからの10代から20代の方たちが自分たちはこれからどうすべきなのかを考え行動されようとしているのであれば、私たち大人もより良い環境や社会を、どうやって若い世代につないでいくのか、真剣に考えていかなければならないと思います。 また、大手企業の方々も私どもの工場見学に来られています。SDGs、カーボンニュートラルに、企業としてどう取り組んでいくのか、私たち廃棄物・リサイクル事業者とどうタイアップできるか、あるいはどうすれば社会に貢献できるのか等、深刻化する環境・社会問題に敏感に反応しながら動き始めています。「超入門カーボンニュートラル」の中にはいっぱいヒントがありまして、これを読み込んでいると、見学に来られた企業の方々が語る言葉ややりたいことの意味が理解できるのです。 世の中もどんどん変わっています。私たちも今の仕事が今のままでよいのか。脱炭素、SDGs、持続可能な社会と地域のため、どう貢献していくかをさらに考えなければなりません。今までのやり方では絶対だめです。私たちに求められていることは、石川雅紀先生が勧めておられる「本質的なSDGs活動は、本業領域での付加価値の最大化」ということです。 従来からの収集運搬等の本業に何かを付け加える。たとえば、既に全国各地で取り組みが始まっている高齢者の方々への「思いやり収集」や「児童見守り活動」等でも最初は良いと思います。身の丈に合った自社なりの付加価値を最大限化するよう、チャレンジしていただきたいと思います。
●理事会で筒井誠二課長ら招き講演会 一般廃棄物処理や脱炭素の重要施策解説
第6回理事会では、環境省廃棄物適正処理推進課の筒井誠二課長、山田浩司課長補佐、伊藤巧馬主査の3名を招き講演会を開催した。講師は山田課長補佐が務め、「一般廃棄物の適正処理の推進等について」をテーマに令和3年度一般廃棄物行政の重要施策や、地域循環共生圏の構築、2050年カーボンニュートラルにおける廃棄物分野でのこうけんさくについて説明した。
(詳細については全清連ニュース第101号をご覧ください)