総会
活動報告
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平成27年度の総会の報告

全清連・第六回定時社員総会開催
~会長に三井崇裕氏を再任~

一般社団法人全国清掃事業連合会(全清連)は4月22日(水)千代田区の如水会館を会場に、第六回定時社員総会を開催した。今総会では任期満了に伴う役員改選が行われ、会長に三井崇裕氏の再任を取り決めた。また定款の一部改訂により会長代行職を設け、副会長の野々村清氏(岐阜県清掃事業協同組合理事長)を会長代行に選出した。総会終了後には環境省廃棄物リサイクル対策部の和田廃棄物対策課長の講演が行われ、また席を移しての懇親会には地域廃棄物適正処理推進議員連盟の石破茂会長らをはじめとする多数の国会議員、関係省庁幹部らが出席しての和やかな祝宴が開かれた。

三井会長のあいさつ「防戦から攻勢に出る時期」

午後1時半、定刻通りはじまった定時社員総会は、開会に先立ち全清連の「連合会旗」が入場。全員起立し大きな拍手で迎えた。正面には国旗ならびに全清連の連合会旗が掲げられている。これに向かって一同君が代を斉唱して総会は幕を開けた。
全清連を代表して三井会長があいさつ。本日の総会には初めて出席する会員もいることから三井会長は、全清連という組織の成り立ち、背景ついて少し触れた。平成10年、当時はすべてについて規制緩和せよという大コールが起きていた時期だった。そうした中で7月の日経新聞に、ごみ処理の直営・委託・許可を全部解体して自由にすべきだという記事が出た。当時の総務庁(現総務省)の中に規制緩和委員会というのがあり、そこでそういう意見が出されたのだ。大きな危機感を抱いた全国の同士(岐阜県・鳥取県・広島県・福岡県)が集まり全清連が生まれた。以来17年がたつ。
「あの時に全清連が産声を挙げなかったならば、今頃はいったいどういう状態になっていたのだろうかと考えると、そら恐ろしい感じがします。あの時放置していたならば、おそらくこういう組織はあり得ませんし、また我々の業は相当失われていたことと思います。経済優先の人たちが取り崩しに入ったわけですが、(私どもは)何とか懸命にこらえ、防ぎました。それは皆さんの協力があったからであります。以来17年間の闘いがございます」と三井会長は述懐する。
平成20年6月19日に環境省課長通知(6.19通知)が発出された。「通知の中に、『周知徹底を図られたい』という文言がございます。市町村の公務員の方々が、ふつうならそういうものを読んでくず箱に捨てるところが、それができないという官僚用語です。それで私たちは全国的に新規許可や委託入札の問題とかを大きく改善できると信じていました。問題のある市町村に対して改善を求めて交渉しましたけれども、ほとんどの市町村長がいうことを聞かない。そういう実態に直面してきたわけであります」と述べ、悩みに悩んでいたと胸の内を語る。
そうしたときに追い風が吹く。平成26年1月28日の最高裁判決が出され、それに続いて環境省部長通知が同年10月8日(10.8通知)に発出されたのだ。しかしそれでも理解を示さない市町村がある。そこで三井会長は語る。「全清連の活動は10.8通知を中心に、これを問題のある市町村にいかに改善させていくかというような行動を進めていかなくてはなりません。これをやらないと、何のために心血を注いできたのか。10.8をものにするということは、ここをきちんと押さえて行動をとらなくてはいけません。このことを総会を通じて理解を深めていただきたい」としたうえで、「今まで防戦一方だった。でも組織のおかげで防御してまいりました。しかしこの辺で攻勢に出る時期ではないかなと思っている次第です。そのためには組織を強化していきたい。そのことが私たちの地域の環境保全に大きく貢献する基礎になるからです」と結んだ。

平成27年度の事業計画と役員改選

このあと議長に大月伸一副理事長(新潟県一般廃棄物処理業者協議会会長)を選出し議案を審議。第一号議案・平成26年度事業報告?第五号議案・定款の一部改訂を満場一致で承認。第六号議案の任期満了に伴う役員改選では執行理事が選出されたのち、別室にて第1回理事会が開かれ協議。その結果、会長に三井崇裕氏の再任を取り決めたほか、会長代行として野々村清氏を選出した。
再任された三井会長は就任のあいさつで「私も歳を重ねましてこの重責を全うできるかどうか、自信がないような気もしておりますが、腹を括っております。生涯現役でやるぞと自分自身にハッパをかけながら、理事会という強力なバックが控えておりますので皆様に支えていただきながら、全国の業界の、そして私どもが安定した仕事をできるような、地位獲得をしていきたいと思っております」と、出席した230余名の会員を前に力強く語り、支援・協力を訴えた。
なお、平成27年度の事業計画は山田久専務理事が説明に立ち、基本方針を踏まえた形で具体的には以下の9つを示した。
①廃棄物・リサイクル制度に関する対策活動
②地方における10.8通知の周知活動を通した地域の生活環境保全、公衆衛生確保向上のための取組み
④全清連の組織充実強化と団体会員拡大のための活動
⑤地域廃棄物適正処理推進議員連盟との連携強化ならびに支援強化のための活動
⑥会員の啓発ならびに広報のための活動
⑦東日本大震災の被災地への支援活動の経験を活かした活動
⑧一般廃棄物(ごみ)実務管理者講習会への取組み
⑨東南アジアをはじめとする発展途上国に清掃業務車両(パッカー車、トラック車など)を寄贈する取組み

全清連第六回定時社員総会 記念講演

環境省・和田篤也廃棄物対策課長

和田課長の講演内容の柱は、①平成20年6.19課長通知及び平成26年10.8部長通知について。②事業系廃棄物の取り扱いについて。③無許可業者の廃棄物収集運搬業者対策について。④大規模災害時の災害廃棄物対策について――の4本だったが、主に①についての説明に多くの時間を割いた。6.19通知と10.8通知、さらに最高裁判決を加えて、わかりやすく噛み砕いた「解説」といってもよい。また③については違法な不用品回収業者のほか、「遺品整理業」と廃棄物処理法の関係についても言及し、注意を喚起している(続きは全清連会員のみ読むことが可能です)

石破議連会長「全清連の皆様と力を合わせてやっていきたい」

石破議連会長「全清連の皆様と力を合わせてやっていきたい」

総会終了後には環境省廃・リ部廃棄物対策課の和田篤也課長による記念講演「一般廃棄物の適正処理・3Rの推進について」が行なわれた。このあと会場を移しての懇親会では全清連の地域廃棄物適正処理推進議員連盟会長をつとめる石破茂地方創生担当大臣が駆けつけあいさつを述べたほか、竹本直一副会長、寺田稔事務局長ら多数の国会議員や省庁幹部の祝辞・あいさつが続いた。
石破議連会長は「循環型社会形成推進基本法の理念に従ってやるのだということ、地域地域において信用のある方々、一生懸命努力しておられる方々が、それにふさわしい仕事をしていただく。この2つのことを踏み外さないように、これから先も議連として力を合わせて全清連の皆様と一緒にやらせていただきたいと思っております」と力強い言葉。
乾杯の発声は前衆議院議員の中川秀直全清連特別顧問。容リ法について「要するに(その他プラを)燃やしてしまえというのが半分を超えるのなら容リ法なんかいりませんよ。何が循環型社会ですか。基本法に反する話であって、それなら(容リ法を)見直しする必要はないし、容リ法そのものがいらないということだと思うわけであります」と所感を述べたあと、乾杯の威勢のよい掛け声とともに出席者一同高く杯を上げ、祝宴に入った。

第六回定時社員総会開催 資料 <会員限定>

総会 議案書